美しい道を持つオススメの都市10選 〜世界の道編〜
こんにちは、Linkです。
突然ですが、今日は素敵な道についてです。
そもそも「道」とは…
道(どう・タオ・Tao・みち)とは、中国哲学上の用語の一つ。人や物が通るべきところであり、宇宙自然の普遍的法則や根元的実在、道徳的な規範、美や真実の根元などを広く意味する言葉である。道家や儒家によって説かれた。 (Wikipediaより引用)
物理的には人や獣が通りべきところ、それ以外にも真実の根源・大元といった意味があるんですね。
曲がりくねった道、細い道、急な坂道、並木道、あぜ道、、
登山道、生活道、廃道、裏道、獣道、公道、私道、、
ふと通りかかったなんと言うことのない道でも、無性に歩きたくなり、何の予定もなしに歩きたくなることがありますよね。
さらに私の場合、そんな素敵な道に出会った時は、どうしても写真に収めたくなります。
こうした経験をした人は少なくはないと思います。
1年ほど前に住んでいた街に、川沿いの土手から街へと続く道でとても素敵な道がありました。
なだらかな傾斜でゆるいカーブを描いて、草花が茂る中を100mほど伸びた細く短い道で、その道の脇には桜と思われる木が、カーブの外側に1本ぽつんと立っていました。
お気に入りの散歩コースだったのですが、そこを通るたびに、写真を撮っていた気がします(笑)
素敵な道には、何故そんなに人を惹き付け、写真を見ただけなのに歩いてみたいと思わせる力があるのでしょうか。
ずっと疑問に思っていたのですが、私の場合、道を見るとその道の先にある物を想像して、無性に楽しくなります。
それに、そこに道があるからには、そこを通る人・動物がいるわけで、その人・動物の暮らしや歴史を想像して、楽しくなるんですね。
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素敵な道を追い求めて、色んな国・場所へ旅行しましたが、今回はその中でも素敵だった、個人的ベスト10の道を紹介しようと思います。
10位 アメリカ サンフランシスコ
アメリカ西海岸を代表する都市で、経済、工業の中心。
20世紀初頭にサンフランシスコ地震があり、街の4分の3以上が灰と帰した。その後急ピッチでの復興、幾度の都市計画を経て、今の姿となった。
太平洋を臨む海沿いに位置するサンフランシスコ。
小高くなった丘が多く、傾斜が激しい街。世界一の斜度をほこる車道もサンフランシスコにある。
丘の上から数kmもひたすら真っすぐ伸びる道の先を眺めてから、ずっと歩いていくと、色んなお店が立ち並んでいて素敵だった。
9位 ハンガリー ブダペスト ドナウ川沿い
以前はドナウ川を挟んだ「ブダ」と「ペスト」は個別の2つの街だった。
19世紀後半に、2つの街は統合されて、ブダペストの名称となった。
ブダ王宮は、敵の侵略から身を守るため、ドナウ川沿いの小高い丘の上に立てられ、街を見下ろす形となっている。
ドナウ川の真珠と呼ばれる、夜景の有名な街、ブダペスト。
そのハイライトはドナウ川沿いから見るゲッレールトの丘にあるブダ王宮とくさり橋、国会議事堂、周囲の町並みのコラボレーション。
川沿いには多くのベンチがあり、観光客の憩いの場となっている。
8位 台湾 九份
19世紀末に金の採掘が開始されてにぎわうようになり、日本統治時代に最盛を極めた。
九份の街並みは日本統治時代の面影を残し、路地や石段はその頃に作られている。
千と千尋の神隠しの飲食街をメイキングする時に参考にされた街ともいわれ、宮崎駿監督を見た事があるという住民がいるとか。
結構な山の上にあり、その斜面に家が建ち並んでいるため、とても細い道が多く、飲食店や土産屋など活気にあふれている。
夕方から夜にかけて歩くと、提灯がぼんやりと赤く光り、飲食街も特に活気が出て、それらしい雰囲気が楽しめる。
7位 ポルトガル リスボン バイロアルト
15世紀から17世紀の大航海時代、多くのポルトガルの遠征隊がリスボンから旅立って行った。
リスボンの街は航海で獲得した豊富な香辛料や砂糖、織物等、様々な商品で交易の中心だった。
今あるリスボンの姿は、18世紀中旬の地震後、建物の多くが建て変わって作られている。
夜になると現地の人と観光客とで、ものすごい数の人。みんな店の外で立って話しながら飲んでる。
今まで行った道の中で、一番凄まじかった飲屋街。
6位 フランス モンサンミッシェル
8世紀初旬、当時の司教が岩山に聖堂を立てさせたことで歴史は始まった。
聖ミカエルの伝説が言い伝えられていたことから、聖ミカエルを崇拝する巡礼者が多く集まり、13世紀には今の姿が完成した。
遠くから来た数多くの巡礼者が、モンサンミシェルへたどり着くために最後に通った道。
名物のオムレツは、道中疲れ果てた訪問者でも食べられるように、ふわっふわの仕上がり。今は日本でも3店舗ほど開店している「ラ・メール・プラール」で食べられる。
5位 ポルトガル ポルト ドン・ルイス1世橋
ローマ帝国の時代から港町として栄えた。当時の名前がコンダトゥス・ポルトカレンシスといい、ポルトガルの起源となった。
18世紀から19世紀にかけては、ポルト産のワインがイギリスへ大量に輸出され、ポルトワインとして有名になった。
壮大なドウロ川を挟んで、小高い丘が林立しているポルトの街。
その丘の両斜面に作られたポルトの街を、川をまたいでつないでいるのがドン・ルイス1世橋。
あまりの川の大きさに、やや頼りなく見える細いこの鉄橋の上を電車・車・人が行き交う。
橋の上から見るポルトの街並みは、建物の赤い屋根が一面に広がり、異国感が抜群。
4位 ミャンマー バガン
バガンは世界3大仏教遺跡の一つで、見渡す限り続く荒野の中に多くのパゴダが散在している。
点在するパゴダや寺院のほとんどは11世紀から13世紀に建てられたもので、大きいものや小さいもの、鮮やかな白色をしたものや赤茶色をしたものがある。仏塔の数は、3000を超えるといわれている。
木と草とパゴダ以外に何も無い荒野の中を、電動自転車で走り抜ける。
パゴダが林立する中を行く道は圧巻。
3位 フランス パリ シャンデリゼ通り
17世紀初め頃まで、シャンデリゼ大通りの辺りはパリ郊外だったが、当時の女王が遊歩道として使うために整備した事が現在の姿の始まり。
今では世界でもっとも美しい通りとして、多くの観光客でにぎわっている。
ルーブル美術館から凱旋門まで続く、広い一本道。
凱旋門から放射状に伸びる多くの美しい道と都市の作りは、都市計画でも多く参考にされている。
夜に凱旋門に登ると、凱旋門に向かう車のフロントライトと遠ざかる車のバックライトが放射状に伸びて、とてもキレイ。
凱旋門から見た景色は忘れられない。
2位 イタリア ベネチア
元々はただの湿地帯だったが、6世紀頃に東方から侵入してきた他民族から、住民がこの湿地帯へと避難してきたことから歴史が始まる。
足場の悪い湿地帯のため、侵入者は追って来れず、後にアジア等との交易により栄えた。
世界中の人が口を揃えて、世界でもっとも美しいという街。
街中に水路が張り巡らされ、ゴンドラや水上ボートが行き交う。車が入れないため、徒歩か船でしか入れない。
細い路地ばかりで迷路のよう。夢に出てきそうな位に魅力的。
1位 チェコ プラハ 旧登城道
9世紀後半にはすでにプラハ城が立てられ、古くから集落があった。
14世紀後半に神聖ローマ帝国の首都がプラハに移され、大規模な都市開発が行われて当時ヨーロッパ最大の都市に成長した。
プラハ城へ続く旧登城道は王の道にも含まれており、戴冠式の際に通る道としても使われているそう。
プラハ城の中にある「黄金小路」は、カラフルな色彩の小さな家が建ち並ぶ、とても雰囲気が良い小さな路地で、小説家のフランツカフカも住んでいた事がある。
初めてプラハへ行った時、一人で行った訳ですが、あまりのロマンチックさに泣きそうになったのは今となっては良い思い出。
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以上、私が今まで歩いた中でのオススメの道ベスト10でした。
色んな道を歩いて、そこに住んでいる人の生活や街の歴史に思いを馳せてみると、旅に新たな視点が生まれるかもしれません。
この記事は「美しい道を持つ山5選 〜登山道編〜」に続きます!